監修者 竹村 直浩

・会計事務所での実務経験を起点にキャリアをスタートし、
 約30年間にわたりデータベースマーケティング/BPO業務/起業支援/新規事業立案に従事
・データベースマーケティング関連事業・新規事業支援会社では、
 創業者・代表取締役として30年間経営を牽引(現在は取締役として参画)
・新規事業コンサルティング会社の代表取締役として、経営管理・新規事業立案などの業務支援を提供
・介護・衛生管理、シニア向けIT、マーケティングDB構築など複数領域で取締役を歴任し、
 事業開発と組織運営の両面から企業成長を支援

障害者法定雇用率、2026年は「2.7パーセントへ引き上げ」企業が押さえるべき改定ポイント

コラム

障害者法定雇用率2026年改定により、2026年7月から民間企業の法定雇用率は2.7パーセントへ引き上げられます。さらに雇用義務の対象企業も拡大されます。

本記事では改定内容、算定ルール、未達成時のリスク、企業が準備すべき実務対応までを具体的に解説します。


障害者法定雇用率2026年改定の概要

民間企業は2.7パーセントへ引き上げ

2026年7月1日から、民間企業の障害者法定雇用率は2.7パーセントとなります。現行の2.5パーセントからの上昇であり、従業員数が多い企業ほど追加雇用が必要になります。

障害者法定雇用率は障害者雇用促進法に基づく制度です。企業規模に応じて一定割合の障害者を雇用する義務があります。単なる法令対応ではなく、人材確保戦略の一環として早期に計画を立てることが重要です。


対象企業の拡大と公共機関の改定

2026年改定では、雇用義務が発生する企業規模も変更されます。従業員37.5人以上の企業に雇用義務が生じます。

区分改定前2026年7月以降
民間企業2.5パーセント2.7パーセント
国・地方公共団体約2点台後半3.0パーセント
教育委員会約2点台後半2.9パーセント
雇用義務発生45.5人以上37.5人以上

中小企業にも影響が及ぶため、早めの準備が不可欠です。


障害者法定雇用率2026年の算定ルール

短時間勤務の特例算定

2024年4月から、週10時間以上20時間未満で働く精神障害者や重度障害者は0.5人として算定可能になりました。

勤務時間対象者算定方法
週30時間以上一般障害者1人
週30時間以上重度身体・知的障害者2人算定可能
週10時間以上20時間未満精神・重度障害者0.5人算定

この制度を活用することで、柔軟な雇用設計が可能になります。


必要雇用人数の目安計算例

障害者法定雇用率2026年の2.7パーセントを基準にした概算例です。

常用労働者数必要人数の目安
40人1人程度
100人3人程度
300人8人程度
500人14人程度

端数処理や特例の適用により実数は変わりますが、早期に概算することで準備が進みます。


未達成時のリスク

障害者雇用納付金制度

障害者法定雇用率2026年を達成できない場合、不足1人につき月額5万円の納付金が発生します。

不足人数月額納付金年間負担額
1人5万円60万円
2人10万円120万円
3人15万円180万円

長期的には採用した方が合理的な場合が多くなります。


行政指導と企業名公表

未達成企業は行政指導の対象となり、改善が見られない場合は企業名が公表される可能性があります。企業イメージへの影響は小さくありません。


企業が取るべき実務対策

採用から定着までの実務フロー

障害者法定雇用率2026年対応は、採用だけでは完結しません。

フェーズ実務内容
企画必要人数算出、配置先検討
採用業務内容明確化、面接配慮
受け入れ作業環境整備、担当者配置
定着定期面談、業務調整
管理雇用率再計算、書類管理

継続的な運用体制の構築が安定雇用につながります。


活用できる支援制度

厚生労働省では以下のような支援があります。

支援内容概要
トライアル雇用試行的雇用でミスマッチ防止
設備改修助成バリアフリー整備費支援
職場適応援助ジョブコーチ支援

制度を活用することで負担を軽減できます。


まとめ

障害者法定雇用率2026年は2.7パーセントへ引き上げられ、対象企業も拡大します。短時間算定やダブルカウント制度を理解し、未達成リスクも踏まえた対応が必要です。

重要なのは、単なる義務対応で終わらせないことです。早期の計画策定と具体的な実務設計が、安定した障害者雇用と企業価値向上につながります。